早稲田大学図書館所蔵貴重資料

日本誌
ケンペル/請求記号: AE3110
日本誌1 日本誌2

The history of Japan

The history of Japan: giving v.1-2 London, 1728. (日本誌)
Kämpfer, Engelbert, 1651-1716.
鎖国下の日本を訪れ情報を収集し、それをヨーロッパに紹介した人々がいたことは、よく知られている。『日本誌』の著者・エンゲルベルト・ケンペル(Kämpfer, Engelbert, 1651-1716)もその一人で、ドイツの博物学者であり、医者でもあった人物だ。

彼はドイツの小さな地方都市レムゴに生まれ、ダンチヒ、クラカウ、ケーニヒスベルク、ウプサラの諸大学で博物学および医学を修めた後、スウェーデン使節の書記官として、ロシア・ペルシアに赴く。その後オランダ東インド会社の医官となり、ジャヴァ・シャムを経て、90年ついに来日することになった。

元禄年間の日本で彼は、短い間に二度もオランダ商館長に随行して江戸参府を果たしている。

その間、日本研究に着手し、社会・文化から動植物、地理・気候などさまざまな分野の資料を収集した。医者でもあったケンペルは、助手や従者以外に、患者からも情報を仕入れていたようだ。

帰国後、彼はこうした調査の結果を「今日の日本」という原稿にまとめたが、彼の存命中には出版されず、彼の死後11年経った1727年、『日本誌』という名で刊行される。本学に所蔵されているのは翌28年に出版された再版。全5編および付録で構成されている。

内容は、バタビヤからロシアへの旅行記に始まり、わが国の政治、宗教、長崎の様子、江戸参府紀行などだが、その中で特筆すべきは彼の描いた日本地図である。滞在中に手に入れた地図や、江戸参府の途中で密かに計測した資料などを基に、日本地図を作成して旅行記を補った。この『日本誌』に掲載されたケンペル自筆の地図は当時の最新情報として注目を集め、その後100年以上もの長い間、ヨーロッパで出版される日本地図の元になったという。

* このページは、早稲田大学学生部発行「早稲田ウィークリー」所収「早稲田の貴重書」に若干修正を加えたものです。
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First drafted Febrary 18, 1998
Last revised November 25, 2005