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ウィリアム・モリスと私家版印刷工房の時代

図書館企画展「美しい本とは、」終了

期間 : 2014年03月24日(月)~2014年04月24日(木)
会場 : 早稲田大学総合学術情報センター2階展示室
時間:10:00~18:00
閉室:日曜日
主催:早稲田大学図書館
産業革命によってもたらされた新しさと豊かさを謳歌する19世紀ヴィクトリア女王時代のイギリスにおいては、伝統の印刷術もまた大きな変革を迎えることとなりました。工業技術の発達と識字率の高まりが相俟って、大衆向けの様々な出版物が大量に印刷されるようになります。この結果、読書が人々にとって身近なものとなってゆく一方で、粗悪な紙や読みにくい活字、配慮を欠いた版面の本を生み出すことにもなりました。
作家・装飾デザイナーとして活躍し、社会運動家でもあったウィリアム・モリス(1834-1896)は、そうした、いわば粗製濫造にも見える印刷のあり方に対抗して、中世の写本や15世紀の初期印刷を理想とし、私家版印刷工房ケルムスコット・プレスを設立して美しい良質の本を印刷することに情熱を注ぎます。モリスの活動に刺激をうけた人々はそれぞれ特色ある印刷工房を設立しました。こうした「美しい本を作りたい」という思いは、イギリスから米国や欧州の国々へと伝わり、20世紀のブックデザインに少なからぬ影響を与えました。
今回の展示では、館蔵資料の中から、ケルムスコット・プレスをはじめ、ヴェイル・プレス、ダヴズ・プレスなどイギリスの私家版印刷工房の刊本を紹介します。あわせて、19世紀イギリスの出版事情に関する資料、さらには、印刷術の原点へと遡っていただけるよう、貴重な彩色写本と揺籃期印刷本(インキュナブラ)を特別展示します。

2014年3月 早稲田大学図書館