漂流 -- 異界を見た人たち -- 早稲田大学図書館企画展 [目次に戻る]
 
 
其の六:長久丸(薩摩)、清国江南に漂着
 
(1810,文化7年)
 

 文化7年(1810)7月、那覇を出帆し鹿児島へ戻る途中だった薩摩の琉球貿易船長久丸が難破・漂流、揚子江河口付近に漂着した。乗員たちは中国人に救助され、役人の取調べを受けた後、同年12月、長崎に送還された。


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No.18 清国漂流図
請求記号:ル2 3129
森山貞次郎撰 西清美等画 文化11年(1814) 紙本彩色 3巻 
 文化7年、中国に漂着した薩摩の貿易船、長久丸乗員の証言をもとに作られた絵巻。他の漂流記と異なり3巻の長巻の巻子に仕立てられ、難破の模様、漂着した中国江南の風物などがこまかく描きこまれている。漂民と異国の人々との交流がうかがえる得がたい資料である。


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