ふみくら:早稲田大学図書館報No.22(1990.1.15) p.17

館蔵特殊コレクション摘報9(2)

久保田文庫



久保田先生のサインと旧蔵印
  1. 分 類 文庫13

  2. 収蔵数 1,508部 1,811冊(洋書のみ)

  3. 目録等
    (1)久保田文庫目録(早稲田大学図書館文庫目録 第7輯 昭和52年8月刊)
    (2)Catalogue of foreign books in the Waseda University Library.Vol.7.pt 3.p.2819−2898.「久保田文庫」1988年3月刊
    その他:洋書著者名目録・洋書件名目録(ともにカード)WINE検索も可能

  4. 収蔵(設置)年とその経緯
    昭和49年1月収蔵
    昭和46年6月、旧蔵者である久保田明光名誉教授の逝去にともない、山川義雄教授の斡旋により、和漢書1,407冊は本大学大学院経済学研究科に(昭和48年10月)、洋書は当館に収蔵された。

  5. 収書の特徴
    理論経済学、とくに農業経済学関係の図書を中心に、経済学史・経済史にまでわたり、さらに若干の社会思想関係の図書にも及ぶ。中には、当館で特別図書あるいは準特別図書に指定した貴重書も多く含まれている。

  6. 収書者
    久保田明光:東京生。明治30年(1897)9月8日生、昭和46年(1971)6月11日没。経済学者。経済学博士。早稲田大学名誉教授。大正8年早稲田大学大学部政治経済学科卒業。古河合名会社を経て同13年本大学講師となり、昭和2年から2年間フランス・ドイツに留学。帰国後昭和4年助教授、同6年教授となった。昭和19年「主としてケネー経済学を中心としてみたる近世経済学の生成に関する研究」と題する論文で経済学博士の学位を取得。昭和43年定年退職。同年本学名誉教授。この間、44年の長きにわたり、政治経済学部、大学院経済学研究科において後進の教育にあたり、また、本大学理事、大学院経済学研究科委員長、政治経済学部長等を歴任した。学部ではまず農業経済学の講義を担当し、農業経済学者として世に知られるところとなった。その後経済学史を講じ、特にケネー研究の開拓者ならびにその第一人者として活躍し、世界的に著名となった。昭和33年(1958)にはパリ大学におけるケネー「経済表」公刊200年祭式典に日本を代表して出席し、記念講演を行なっている。また、理論経済学者としても有名で、特に農業経済学を農政的なものから農業の経済理論へと転換させる上に多大の貢献をした。新制大学院では、理論経済学の講義と演習を担当し、多くの研究者を育成した。学会においては、経済史学会代表幹事、日本学術会議会員、日仏経済学会会長など数々の要職を歴任した。
     著書に「農業経済学の基礎理論」「米」「重農学派経済学」「ケネー研究」「メレの式典」など。翻訳にェミール・ジャム「経済思想史」(山川義雄共訳)他。また数多くの論文を発表し、新聞などへの寄稿も80件を越えている。昭和32年には還暦を迎え、「久保田明光教授還暦記念論文集」及び舟越保武氏製作のブロンズ胸像をかつての教え子たちから贈られている。
    (文責:多田智子) 


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