No.15(1988.11.5)p 2

謎の石人像




東洋美術陳列室所蔵の石人像


    大学通用門から図書館員用入口に向う途中、小径をはさんで二対四体の石人像がひっそりと向かい合って立っている。バス通りに面している、やや小さめの石人像二体については、東洋美術陳列室所蔵のもので、どういう経路をたどり現在の場所に移って来たかについては、図書館ニュース「蔦」51号に柴田光彦氏が詳細に述べられているので、そちらを参照されたい。しかし、図書館の建物に面している石人像の方は、未だ謎に包まれている。横に並んでいる石柱一ケの方はゴルドン文庫の目録中に「石望中石 一基 モ四・五二〇」と記され、所蔵がはっきりしているが、石人像自体に関しての記録は見つからない。そもそも石人像は、朝鮮においての墓の前に立てられ、墓の守護神と考えられている。儒教から生まれた祖先崇拝の習慣によるもので、地位の高い人の墓の前には、このような像が数体立てられているそうだ。この図書館脇の朝鮮の石人像が一体どこの所蔵物なのか、それは図書館に寄贈されたものなのか、いつ頃から現在の場所に立っているのか、今のところ判明していない。





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