No.14(1988.6.25)p 15

早稲田大学蔵 資料影印叢書


 第十二巻刊行 宗祇連歌集

編集 伊地知鐵男


 影印叢書第一期全十六巻の刊行が昨年十二月に完了し、新たに第二期前十六巻の第一回配本として「宗祇連歌集」をおとどけする。

 新収資料四点(伊地知鐵男旧蔵)を含む五点で、中世連歌資料のうち、最盛期の宗祇の自撰句集三点と弟子肖柏編の「自然斎発句」、代表的連歌百韻「湯山三吟」の古注釈を収録している。



1. 萱草 江戸前期写 横本 一冊
第一自撰句集。四季別の発句・付句、恋、雑の六部立の最多数の句集。

2. 愚句老葉 宝永元年 霜梅堂版 横本一冊
第二自撰句集。再編本。宗祇自注と、宗長の注釈を合せ、各句ごとに再編した注釈書。

3. 下草注 室町中期写 横本 二冊
宗祇最後の第三自撰句集。「下草」の古注釈。旧米沢文庫本。

4. 自然斎発句 寛永十七年写 六本 一冊
宗祇の死後、弟子肖柏が、宗祇全生涯の発句(連歌)を四季別に編集したもの。従って、自撰の三句集にない、最晩年の発句なども収録されている。

5. 湯山三吟注 延徳三年十月
宗祇、宗長、肖柏の師弟三人が、有馬温泉に遊んだ折に巻いた湯山三吟とよばれる「何人百韻」の古注釈。「下草注」上と合冊。



下草注 巻頭
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