近衛文麿公関係文書

陽明文庫所蔵


資料形態35mmマイクロフィルム 14リール
請求記号M83
原本所蔵財団法人 陽明文庫
編  集財団法人 陽明文庫
製  作三景
内  容  近衛文麿(1891-1945)は昭和前期の五摂家出身の貴族政治家である。若くして政治に参加し、西園寺公望の知遇を得て後継者と言われながらも西園寺を離れ、貴族院を中心に革新を唱えて活動した。昭和6年(1931年)に貴族院副議長、昭和8年(1933年)に同議長と累進し、昭和12年(1937年)6月には軍部を中心とする勢力に担がれて首相に就任。「アジア主義」と「持たざる国」を指導理念に国内革新・対外侵略をすすめた。だが第二次世界大戦中に中国からの撤兵問題で東条英機を代表とする軍部と衝突、総辞職している。彼の思想は皇道派・観念右翼に近く、また革新意図が過剰で結果に対して無責任であったため在任中戦火は拡大する一方で、軍部をコントロールする事はできなかった。太平洋戦争が激化する中政界の第一線から退き、終戦後は憲法改正工作にあたったが、GHQの戦犯出頭命令を受けて服毒自殺した。
 ここに収められている資料は、陽明文庫(平安時代から明治時代までの約千年近くに渡って伝承されている近衛家の家宝類を所蔵する特殊文庫)に所蔵されている手記、関係文書、公文書等であり、その収録期間は昭和初期から終戦後にまで及ぶ。
 手記の中には第一次内閣の理念、貴族院論、ソ連の東亜に対する意図、マッカーサーとの会談録、遺書等、公文書には支那事変関係、日独伊関係、日ソ・日米関係、終戦関係などが含まれる。
検  索当室で作成した内容リストによる。
関連文献 矢部貞治 著『近衛文麿』(1958、1976)
岡田丈夫 著『近衛文麿:天皇と軍部と国民』(1959) 他


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First drafted Oct. 4, 1997
Last revised May. 11, 1998