明治期翻訳文学書全集


資料形態35mmマイクロフィルム 96リール
請求記号M771
原本所蔵国立国会図書館
発  行ナダ書房
内  容  明治維新は政治的な変動をふくめ、日本近代史における大変動であり、文学史上においても西欧文学の流入という大変化をもたらした。これが明治10年代から日本の風土の中で近代文学を目覚めさせ、引き続いて発展の糸口となった。この頃はいわゆる”文明開化”の時代にあたり、近代思想を啓発・啓蒙する性格が強く純文学はほとんど見られない。例えばシェークスピアの『自由太刀余波鋭鋒』(現訳:ジュリアス・シーザー、坪内雄蔵 訳 明治17年刊)は時の自由民権、国会開設請願という政治熱に応えるものであったとされる。そして明治20年代になると、イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、アメリカ等の写実主義、ロマン主義作家の作品が集められ、坪内や森鴎外らの翻訳家に続いて森田思軒、内田魯庵、小金井喜美子らも活躍しだした。
 明治30年代、とりわけ日露戦争前後の時代は日本近代文学の確立期とされるが、この頃は象徴主義と自然主義がほぼ同時に移入され、前者では上田敏、後者では田山花袋、永井荷風が活躍した。
 本資料に収録されている作品の内訳は、イギリス文学(166作品)、アメリカ文学(40作品:他に英米文学とするもの68作品あり)、フランス文学(94作品)、ロシア文学(67作品)、その他(66作品)、黒岩涙香編(69作品) となっている。
 原本の殆どは国立国会図書館に集蔵されており、実際のマイクロ化作業はニチマイ(旧 日本マイクロ写真)が行なっている。
検  索『明治期翻訳文学書全集 目録』(3vols. ナダ書房 刊)による。
関連文献国立国会図書館 編『明治・大正・昭和翻訳文学目録』(1959) 他


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First drafted Oct. 4, 1997
Last revised May. 11, 1998