明治十七年秩父暴徒犯罪二関スル書類編冊


資料形態35mmマイクロフィルム 12リール
請求記号M732
原本所蔵群馬県議会図書室
製  作勉誠社
内  容  明治10年(1877年)頃より埼玉県秩父地方の下層農民は、蚕糸価格の暴落、増税などによって負債が増加し、さらに金融制度の不備から高利貸しが進出し、農民の困窮をさらに悪化させた。たまりかねた農民は明治16年(1883)末に自由党急進派などと連携して困民党、小作党、借金党を結成し、役所、警察、地主に税軽減、負債据え置きの嘆願運動を始めた。しかし、嘆願は聞き入れられず、運動は次第に尖鋭化しついには騒擾事件に発展し、同年11月1日には武装して警官隊と衝突するに至り、秩父騒動、秩父事件と称せられるようになった。その後10日ごろまで暴動は続き、その一部は群馬県警察隊、憲兵隊と衝突し、群馬県山中谷から長野県南佐久まで侵出したが、鎮台兵や警察との戦闘に敗れ四散し、事件は鎮静化した。以後政府はますます弾圧を強化し、力で屈伏させる方向を辿った。
 本資料は暴動鎮圧に出動した群馬県警察の各署員から上司にあてた出張中実践書(報告書)、検事調書、裁判記録など群馬県各官庁の資料を集成したもので、所蔵図書の『秩父事件史料』などと併せれば、今だ闇に包まれている部分もあるこの事件の解明に役立つであろう。
検  索内容目録作成中
関連文献上記『秩父事件史料 全六巻』(埼玉新聞社 1970-78)
井上幸治 編『秩父事件史料集成』7冊(二玄社 1984-89)
埼玉県 編『秩父事件文献総覧(新編埼玉県史別冊)』(1987) 他多数


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Last revised Jun. 4, 2004